05秋闘出足はやくスタート
 政府・財界の「社会保障制度の一体的見直し」政策のもと、来春には国民や患者負担をさらに増やすと同時に、医療経営を危機に追い込む医療制度改革や診療報酬改定が狙われています。今年の人事院勧告は医療の職場にいっそうの賃金破壊と成果主義を持ち込もうとしています。加えて、大増税と労働法制や憲法の改悪など、今秋から来春にかけて、国民や労働者の生活を大きく左右する大変な情勢のもとでの秋闘になります。すでに多くの組合が前段闘争として、学習や研修、意思統一に足を踏み出しています。

看護師増員心ひとつに
全厚労第19回幹部・看護師集会

 全厚労05秋闘の最重点課題は看護師の増員闘争です。10月1日〜2日、岐阜長良川国際会議場で、組合幹部と現場の看護師が参加して第19回幹部・看護師集会を開催しました。参加者は273名。
 1日目は、「夜勤労働が及ぼす心身の健康問題」をテーマに、働くもののいのちと健康を守る全国センターの佐々木昭三氏による講演。「月8日以内の夜勤が81・5%」の05年夜勤実態調査も踏まえた基調報告に続いて、「2交替制導入を阻止した闘い」「違法な宿日直を交替制勤務に改善させた闘い」「看護師の退職に対する取り組み」「新潟災害の復興に向けての取り組み」など、8県から報告。職場の報告を踏まえて、2日目の分科会を10会場に分かれて行いました。
 集会では、人手不足が、看護師の退職を増大させている悪循環と、超勤を慢性化させ、逆に2交替制勤務に期待を寄せるなどの状況が浮きぼりになりました。
 中央執行委員会では、集会を総括して看護師増員闘争を看護委員会レベルのたたかいから、執行部が責任を持つたたたかいにすることを確認し、05秋闘の最重点課題としました。

増員・存続軸に秋闘を
健保労組支部代表者会議

 9月16日〜17日、支部代表者会議を開催しました。会議では、退勤時間調査や安全衛生委員会等も活用し「安全・安心の医療確保」を掲げ、大幅増員を要求する秋闘方針を決定しました。(1)10月12日決起集会、11月11日統一ストを設定し、患者・住民等に人員不足の実態を訴えていく。(2)年金病院、社会保険診療所・健管センター等の売却廃止反対、存続充実運動では自治体意見書採択、地域医師会や町内会、法人会等への地域での要請、社保庁に代わり政管健保公法人を病院等の『設置者』にさせる運動として厚労大臣等関係者へ要請行動を行う。(3)成果主義賃金粉砕運動は、目標管理制度の撤回に向け学習・宣伝を強化する。(4)組織拡大を最大の課題として取り組むことなどを意思統一し、この秋はたたかいの正念場として、本部と各支部、医労連が一体となって、たたかう決意を固めました。

新たな活動家が生まれる
関東甲信越ブロック「医療労働学校」

 39回目を数える関東甲信越ブロックの「医療労働学校」が、9月17〜19日に東京の青梅市で57名の参加で開催されました。
 自然豊かな御岳山の山荘で毎年開催し、3日間、労働組合の歴史や今日的役割、現情勢など、労働者教育協会の山田敬男先生からユーモア交えわかりやく学び、講義を受けて毎日班ごとの分散会と、夜は交流会。大いに学び交流を深め、青年を中心に毎年多くの参加者で賑わっています。日常の多忙な中では、なかなか集中した学習の機会は作りづらく、また、病院や福祉施設の多種多様な職種が、レクレーションも交え、楽しく学び交流を深める貴重な場として、重要な役割を担っています。今年の参加者からも、「物事の見方が変わった」「参加するまでは気が重かったが、ガンバロウとやる気がでてきた」「労働者・労働組合のすばらしさが再認識できた」などの感想が寄せられ、また新たな「労働組合活動家」を生み出す場となりました。