池田香代子(翻訳家)
平和を求め憲法守ろう
 9・11のテロ、アフガン戦争などで、私は「なぜ報復するのか」と考えました。中村哲医師の運動に賛同し、「100人村基金」を作りました。
 それらの運動を通じて、私は、「生活の中に憲法があってほしい」と強く思いました。
 憲法はアメリカから押し付けられたと主張する人たちがいます。9日間で作ったのは本当ですが、それには手品があり、多くの憲法のたたき台(試案)がありました。その中には、それまで日の目を見なかった民主主義の思想が多く盛り込まれていたのです。憲法の中心は、9条よりも「すべての国民はしあわせを追求する権利」をうたう13条ではないでしょうか。「国民の義務が少ない、書かれていない」という人もいますが、憲法は国民の権利宣言であり、権利が多くて当たり前でしょう。すべての権利は、普通の市民がたたかってかちとってきたもので、普通の人たちが憲法と権利を守ってきたのです。一人一人が大事にされない社会とは、政府が戦争をする国です。それをさせてはならないと、13条から9条が生まれたとおもいます。同様に主張されている学者さんもいます。
 「私になにかできることはありませんか」とよく聞かれます。
 「私ができること」は、「私にしかできないこと」ではないでしょうか。
まず、「身近な5人の人に話をしよう」と話します。それからマスメディアの人たちを支えよう、良い報道には、激励をしてほしいと思います。さらに、「地元の食を地元で消化しよう。水は貴重品です」と訴えています。
 憲法とともに、教育基本法も改悪されようとしています。私は、絵本(11の約束)を作り、教育基本法についてもしっかりと考えて守って生きたいと思っています。