副実行委員長 末永広司
まとめと閉会あいさつ
医療労働者として憲法と医療・福祉守る運動を 

 今回の医療研究全国集会は、メインスローガンに『国民と広く連帯し、患者と医療労働者の人権・生命の尊厳を守る』ことを掲げました。
 記念講演では池田香代子さんから『平和を求め、憲法を守ることを強く願う』と題して、貴重なお話を聞かせていただきました。また19の分科会に分かれて、テーマ別の討論を行いました。『安全・安心の医療・看護の提供のために』と題して、シンポジウムも行いました。3日間を通して医療改善、職場改善に向けた取り組みの到達点や、日頃の実践の中で得ることのできた経験・教訓を深め合うことができました。
 なかでも、憲法改悪が目前に迫っている中で、『いのちと国民の健康権を守りぬく』立場を堅持している私たち医療・福祉労働者が、『憲法9条を守り生かす』活動にも全力を挙げて取り組み、憲法の人権と民主主義条項を守り、生かすことを一体のものとして認識し、憲法を改悪しようとする人たちの、真の目的を明らかにしていくことが重要であることを学ぶことができたのは、非常に大きな意義があったのではないでしょうか。そういう点で、池田香代子さんを講師として迎えられたことは、時期にかなった選択であったと考えています。
 私たちには、たくさんの課題が投げかけられていることも3日間を通しての学習・討議の中で明らかになりました。
 今、小泉内閣が踏み出している大増税、・負担増計画は、『国民が生きていくのに必要な介護、医療を抑制し、究極まで給付を切り下げる』ことを目的としているところに、この内閣の冷酷・非常な本質が表れています。私たちは、これから一年間、憲法を守り、医療と生活を守る社会的役割を発揮していくために、さらに奮闘していくことを、誓い合おうではありませんか。
 来年の第33回医療研究全国集会は、山形県での開催が決まっています。福岡での開催以上の成果を、山形で開花させていただきたいと願っています。今回の福岡での全国集会には、約950人の仲間が参加されました。九州ブロックからは、300人以上が参加しました。どれだけ動員したかということも大切なバロメーターですが、参加者がどういう状況の中で参加したのかということも非常に大切なことと思っています。
 最後に、ご協力いただいた全国の参加者の皆さんに心からお礼を申し上げるとともに、実行委員、要員等で惜しみない協力をいただいた方々に感謝申し上げ、まとめと閉会のあいさつといたします。