日本医療労働組合連合会
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第79回中央メーデーに4万4千人−「いのちと医療守れ」の声高らかに
5月1日、各地でメーデーが開催されました。第79回中央メーデーは、「なくせ!貧困と格差」をメインスローガンに、会場の代々木公園いっぱいの4万4千人が参加。増税、医療改悪、憲法改悪に反対し、国民本位の政治の実現をアピールしました。
団体決意表明では、日本医労連看護闘争委員の高橋睦子さんが「社会保障の充実、後期高齢者医療制度の廃止、増員と地域医療の確立」を訴え。訴えは参加者の感動を呼び、メーデー連帯あいさつで「沖縄から国の流れを変えたい」とあいさつした3・23沖縄県民集会代表は、高橋さんの訴えに聞き入り、涙を流して感動していたそうです。
連合通信社も「看護師をもっと多く」とサブタイトルをつけてメーデー記事を配信していました。
世論は、国民の命と医療を守る私たちの運動を圧倒的に支持しています。
増員署名の5月目標達成と、国会後半を看護国会とする状況を作り出すために、ナースウェーブの成功をはじめ、精一杯がんばりましょう。
<決意表明>
医師・看護師を増やして、安全・安心の医療を確立して欲しい
日本医労連・高橋睦子
中野区の病院で働いている高橋と申します。
4月から後期高齢者制度がスタートし、年金からの保険料天引きも始まりました。
私の病院に通院されているご主人が87歳、奥さんが77歳というご夫婦で、年金が唯一の収入源という方がいます。去年の国保料が夫婦で117,754円。今年は、後期高齢者医療制度の保険料が加わって、1.5倍の171,533円にはねあがるということです。
ご主人は介護が必要で認知症があり、1年間の年金額の9割が、保険料、介護サービス利用料、医療費窓口負担等で消え、奥さんも高血圧で月2回通院しています。奥さんは、ご主人のために特別養護老人ホームの入居申し込みをしていますが、「順番待ちでとても入れそうにない」「夫の年金の9割は、何も生活を楽しんでないのに、医療や介護で消える。私に何かあれば、夫は1人で生きていけない」と、話されています。
最近、患者のたらいまわしとか、ベッドがなくて受け入れ困難で手遅れになったなどのニュースが後を絶ちません。医師・看護師が不足し、診療科の閉鎖やベッド削減に追い込まれる病院が増えています。都立病院は医師が退職したため産科が閉鎖、麻酔医がいなくなって、手術のときは近くの大学病院から応援を依頼している実態です。私の勤務する病院でも医師不足のため、2次救急の看板をおろしました。
都立の看護学校も、次々に廃止になっています。卒業生ぢが減り、就職した新人の1割は1年以内に退職します。看護の現場は、ゆとりがなく労働条件も悪く、何のために働いているのかわからなくなるときがあります。「新人もベテランももう限界」です。このままでは地域の医療は崩壊し、社会保障制度は取り返しのつかない事態になります。
いま私たちは、医師・看護師の増員と地域医療の確立を求めて、大幅増員闘争に取り組んでいます。増員を求める自治体決議は、全国1879自治対中、865自治体と約半数、増員を求める国会請願署名には、110人を超える国会議員が賛同・紹介議員になっています。4月の診療報酬改定では、わずかですが8年ぶりに、私たちの技術料が引上げられました。これまでの運動の成果と、医療の拡充を求める世論を反映した結果です。
政府が進めてきた社会保障の切捨てや暮らしと労働の破壊に対して、国民の怒りは大きく高まっています。「医師・看護師を増やして、安全・安心の医療を確立して欲しい」「無駄な税金の使い方を辞めて、医療や介護、福祉などの社会保障費に回してほしい」。これらの願いを実現するためにがんばる決意です。
いっしょに奮闘しましょう。
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