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見解・談話等
【医療の眼】小泉構造改革と対決し もう一つの日本の実現を
 日本医労連は06春闘討論集会で、大幅増員のたたかいを前進させ、成果主義賃金など賃金引き下げ攻撃に反対し、社会的役割にふさわしい賃金の確立、不払い残業の一掃・働くルールの確立の課題と医療制度改悪に反対し、国民共同の前進にむけ、産別の総決起を呼びかけた。

 それに先立ち、全労連の春闘討論集会で熊谷議長は、上場企業の来年3月期の経常利益や最終損益が史上最高を更新する見込みであることを指摘し、労働者の賃金が下がり続けていることを打開するために、執念を持ってたたかおうと訴えた。「誰でも月額1万円」、パート向けには「誰でも時給100円」を要求し、実質賃金の改善をめざす。さらに、小泉政権の「小さな政府」路線に反撃する「もう一つの日本闘争本部」を設置し、大規模な運動も展開する。

 連合は、06春闘で「マクロな生産性向上に見合った月例賃金の実質的改善」月額3千円程度の賃金改善、「負担増・給付削減時代への画策」に警鐘をならし、勤労国民への怒りの結集を呼びかけている。高木会長は、「真水(純増分)を取りに行く」と、定期昇給のない中小地場企業の目標に昨年より1300円多い、6500円を設定。金属労協が5年ぶりに賃金改善に取り組むなど、多くの産別で賃金引き上げの議論が始まっている。

 JAM討論集会では、「今回春闘をやらずにいつやるのか!」と会長が挨拶し、賃金構造を維持するだけでなく、プラスアルファの獲得が必要とし、具体的には2千円以上をプラスする。

 鉄鋼や造船重機などの労働組合の「基幹労連」は、「月額3千円の賃金改善要求」を示し、電気連合も、同2千円の賃金改善要求を提示している。

 経済のグローバル化の中で、労働者の賃金が引き下げられ、定率減税の廃止や社会保障費等の負担が増大する、経済の好転とあわせ攻めの春闘になりそうだ。

 12月13日に発表された「経営労働政策委員会報告」は、「働く人の意欲を高める」と事実上、賃上げを容認し、家計の負担を控え景気に配慮する姿勢を打ち出す。「本格的な『攻めの経営改革』に乗り出す環境が整いつつあり、競争力を高める好機」「好機を生かすためには、労使の一層の努力が不可欠で、賃金などの労働条件の改定についても、企業の競争力を損なうことなく、働く人の意欲を高める舵取りが望まれる」など、賃金抑制からの転換を打ち出している。

 財界首脳の「企業収益が過去最高を記録する中、賃金は据え置きというのは通らない」発言も。

 「医療制度改革大綱」の発表や、診療報酬・介護報酬の引き下げなどで、医療経営者は先行き不安を強調しているが、労働組合にはたたかいが求められている。

 医療制度の改悪・患者負担増に反対し、日本医師会や日本看護協会など38団体が参加する国民医療推進協議会が、国民皆保険制度を守る国民集会を開催し、2千人が決起している。署名を1千万人分を集約した。

 労働者・国民が、生活と暮らしと憲法を守れと大同団結し、小泉構造改革をストップさせるため、職場から地域からのたたかいを強化しよう。
(2005年12月22日付け「医療労働者」)
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